「資金繰り表」を作っていますか?
資金繰り表(しきんぐりひょう)とは、簡単にいうと「将来のお金の出入りを予測する表」。ようは、『来月末、お金はいくら残ってるの?』を示す表です。
資金繰り表と似て非なるものが「試算表(しさんひょう)」。試算表とは、丁寧な税理士さんの場合だと、月に一度もってきてくれる『毎月の決算書』です。
どちらも月ごとの経営状態を示すものですが、大きな違いが2つあります。それは、
過去 or 未来
利益 or 現金
です。
黒字倒産とは
少し話は変わりますが、倒産する会社のうち、どれぐらいが黒字だと思いますか?
1割? 2割?
実は、約5割が黒字倒産なんです。
利益はでているけど倒産する……。
なぜだと思いますか?
そう、「お金がなくなった」からなんです。
利益はあるけどお金はない。この状態だったから倒産したんですね。
もっと言うと、「お金がなくなることに早く気づけなかったから倒産した」というのが黒字倒産です。
黒字倒産から脱却するために必要なこと
そのため、社長がゼッタイ見なきゃいけないものは、売上でもなく利益でもなく、現金なんです。
しかも、今のだけではなく数か月先の現金。そして、これを示すのが資金繰り表です。
が書いてあります。
そのため、税理士さんからもらう試算表だけでは、変化に強い会社にはなれません。
「いやいや、そんなこと銀行からも言われてるしネットでもよく見かけるから分かってるよ。」
という人も多いと思いますが、実際に作っている人は少ないです。
資金繰り表があまり使われない理由
とくに小さな会社は、資金繰り表を作っている割合はかなり少ない……。
なぜだと思いますか?
答えは簡単で、「よく分からないから……」というのが一番大きな理由です。
それも仕方がなく、巷にある資金繰り表のテンプレートは、正直むずかしいです……。
なぜなら、日本政策金融公庫が「役立つ各種の資料」といってHPに掲載しているのが以下のような資金繰り表だから。
見る気がなくなってしまいますね……。
ある意味ちゃんとした帳票なんですが、財務の知識がないとこれを活用するのはムリです(笑)
資金繰り表は自分用にカスタマイズするのがおすすめ
そのため、自分専用の資金繰り表を作るのがベスト。
ただ今、改善中の会社さんも、現状に合わせて必要な項目だけの「シンプルな資金繰り表」にカスタマイズしました!
これまでは行き当たりばったりの経営でしたが、今では
をシミュレーションし、今すべき行動を決めています。
決算書の読み方を覚えることも大事ですが、過去の数字をいくら見てもその数字は変わりません。
社長の役割は「決断」をして「行動」すること。数字はあくまでその行動を後押しするための道具です。
だから、どんな数字を見るのかでその行動が変わります。
いつもどの数字をチェックしてますか?
ぜひ未来のための、生きた数字を見てくださいね!